

初冬に差し掛かり、里山は赤い実が目立つようになった。一番よく眼にするのは「サルトリイ


バラ」。サルトリイバラの名は、トゲのある茎を伸ばして藪のようになり、そこに入りこむと猿も


動けなくなるであろう、ということから命名されたというのが一般的な話。別名の「山帰来(サンキライ)」は中国に産するユリ科のつる性木本である「土伏苓(ドブクリョウ)」を指す俗称とされてきた。追って、これによく似た同じくユリ科のつる性木本であるサルトリイバラの俗称・・・というより・・・混同されてしまった・・・というのが正しいのではないかと思う。そして、よくある連鎖話しなのか、山帰来はサルトリイバラの別名であるとして、その名前の由来に関するさまざまなパターンの伝説?を見かけることになってしまい、その出所については胡散臭さばかりが募ったのではないか。依然として山帰来の名前の起源がどこにあるのかさっぱりわからないままではあるが、木に関するサイト=
木のメモ帳=には、山帰来の名称の由来とされる典型的な話として、「梅毒を罹った者が山に追いやられ、そこで山帰来の根を食して元気になって山から帰った」とする内容があり、梅毒の治療は現在では抗生物質に委ねられているため、これに関連して山帰来(ケナシサルトリイバラの根茎)が登場することは考えられないけれど、以下の川柳
= いただいて飲むもくやしき山帰来==巻き添えに逢って女房も山帰来=のように様々なバリエーションが見られる。口述の昔話が時間の経過とともに派生・増殖する如く、ネット上の引用で派生形が生じた可能性が強い。山で遭難した人が滋養強壮の効果があるこのサンキライの根を食べて帰還できたからという辺りの話が落とし所ではないかと思う。因みに、サンキライとサルトリイバラは別物なのだ。
◆サルトリイバラ(猿捕り茨)(ユリ科 シオデ属)=(
松江の花図鑑)=
◆サルトリイバラ 山帰来(サンキライ)ユリ科シオデ属=
イー薬草・ドット・コム=
◆山帰来=名前の起源は=(
木のメモ帳)=
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
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