

この時期になるとよく見る地味で小さな蝶「イチモンジセセリ」は、「アサギマダラ」ほどではないけれど「渡りをする蝶」として知られている。毎年北への移動を繰り返すチョウとしてよく知られているイチモンジセセリは、南方より新しいチョウとなりながら、北への移動を続け、北海道まで渡ってしまうモノもいるようだが、関東以北では寒いので冬を越すことが出来ずに死んでしまう・・・そして、次の年に、またミナミの国より新しいチョウたちが同じコトを繰り返しながら北へ移動するのだが、これらのチョウたちは移動を開始する日に羽化した新しいチョウたちなのだというから、自然界の不思議としか言いようがない。幼虫は、稲の葉を食べて育ち、若齢のときは葉先を折り曲げて筒状の巣をつくり、成長が進むと葉を二~三枚寄せ集めて苞のような巣をつくるので、イネツキムシ、イネツトムシあるいは「葉捲クリ虫」とも呼ばれ、葉を食害するだけでなく、葉を綴り合わせるコトで穂が出るのを妨げ、害を与えるイネの害虫として知られるが、イチモンジセセリの大発生する年は高温で日照りが強いので、稲の育ちが良く豊年になるので、一方では、「豊年虫」の別名もあるという。幼虫態でタケ・カヤその他のイネ科雑草で越冬し、成虫は年3~4回現れる。 越冬世代成虫は6月上旬~中旬、第1世代成虫は7月中旬~8月上旬、第2世代成虫は9月上旬~中旬に現れる。イチモンジセセリの
「不思議な移動メカニズム」を要約すれば
「湿地グラス(イネ)で増殖する二つの世代と、乾地グラス(チガヤ、イヌムギ、オオウシノケグサ)で越冬する世代の間に移動が挟まるコトの意味と、その重さがポイントになる」つまり、幼虫が冬期に食べる食草がある場所への移動であったというコトであり、因みに移動当日に羽化した個体の移動距離は大体に於いて100km以内だと言われている。
◆イチモンジセセリ(イネツトムシ) ◆イチモンジセセリ=(
大阪市とその周辺の蝶)=
◆この名著を読まないで、蝶も文化も語れない。=(
1145夜『海をわたる蝶』日浦勇|松岡正剛の千夜千冊)=
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
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