

ヤクシソウは、それほど華やかな花でもないけれど、秋も深まり花の少なくなった山麓の岩陰に、静かな佇まいを見せる。「ヤクシソウ(薬師草)」という名には、葉の形が仏像の光背に似ているところからとか、薬師堂の近くで発見されたからなど諸説あり、チチクサ(乳草)=茎や葉を切ると乳のような液を出す草木=という別名もある。花とは関係ないけれど、例によって「やくし=薬師」に拘ってみた。薬師とは薬師如来の略称で、病気を治し、災厄を除去し、安楽を得させてくれる仏のことでもあるが、
くすし【薬師】・・・とは「くすりし」の変化した語で、日本における医師の昔の呼び名・・・昔の医師の重要な仕事は病気の診断とそれに見合った薬の処方、そして薬の調合と新薬の開発であった。怪我の治療なども行ったが、縫合以上に高度な技術は無かったこともあり、医師を指して「薬の専門家」つまり「薬師」と呼んだ。当時は漢方がベースで、さらに日本独自の薬学が加えられたものという。当時、中国の書物などを読むコトが可能なのは僧侶だけだったため、当然、兼業する者も多く存在していたらしい。 また、出世コースからも外れ、名僧でもなく、何者にもなれなかった“好事家のエッセイ”として知られる兼好法師の「徒然草」にも・・・・・
徒然草 一一七段
よき友三つあり。一つには、物くるる友。
二つにはくすし。三つには、智恵(ちゑ)ある友。 よい友に三種類ある。その一つは、物をくれる人。
二つには、医者。三つには、知性のある人。 ・・・・・こんなコトが書かれているけれど、兼好さん、ホンキ!?
因みに兼好法師さん、お友達になりたくないタイプとして・・・
友とするにわろきもの、七つあり。
一つには高くやんごとなき人、二つには若き人、
三つには病なく身つよき人、四つには酒を好む人、
五つには猛く勇める兵(つはもの)、
六つには虚言(そらごと)する人、七つには欲ふかき人。 友とするのによくない者が、七つある。
一つには、身分の高い人。二つには若い人。
三つには、無病で身体の強い人。四つには、酒を飲む人。
五つには、勇猛な武士。
六つには、嘘をつく人。七つには、欲深い人。・・・・・これだけ書き上げられているけれど、コチラの方がクセがあって、なかなか面白いと想ってしまうのは、ボケ老人のクセなんやろか・・・。
◆ヤクシソウ キク目キク科オニタビラコ属 =Y.HADA'S Home Page=
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
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