

カナムグラは、雌雄異株の蔓植物。 花は夏~秋にかけて開花し、小型の花が雄花、雌花と別の株につく・・・画像のモノは雄花。カナムグラは、ホップの仲間で荒地や原野、路傍、竹薮などに普通に自生し、非常に繁殖力が強い植物で、農作物や果樹類にとっては、やっかいな雑草のひとつ。ビールの苦味に使用するホップの近縁植物といわれているけれど、カナムグラには、そのような香りや苦味はないとか。また、昔から万葉集にも詠まれていて・・・歌のなかで「八重むぐら」とは「カナムグラ」のことらしい。
ボーイフレンドに高級ブランド品をおねだりするようなおねえちゃん、マイカーの車種で彼を選ぶようなおねえちゃんに、ぜひ教えたい問答歌。
思ふ人 来むと知りせば 八重むぐら
覆へる庭に 玉敷かましを
玉敷ける 家も何せむ 八重むぐら
覆へる小屋も 妹と居りせば
万葉集
恋しいあなたがいらっしゃると知っていたなら、雑草に覆 われた庭に玉を敷いておくのでしたのに ――――
玉を敷いている家なんて何になりましょう、雑草で覆われ た小屋でも、あなたと一緒にいられたならば ――――
愛情の深さは贈り物の値段では計れないのですよ、ものさしを間違えてはいませんか?お互いにこういう謙虚な気持ちでいられること、たとえ本性が強欲でも、謙虚で美しい心にしてくれる力が、愛。道端の花一輪でも満たされる気持ちにしてくれる不思議な力が愛なのだから・・・・・・と、おばさんになるとついついおせっかいも言いたくなるが、年寄りのひがみだろうか・・・・・・あーあ、もっとあとに産まれときゃ私だって、並み居る男に贈り物山と積ませて東奔西走、シンデレラエキスプレスにだって乗らましものを。
(◆龍司のための古典講座~いろもの編~)

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