

◆『ヤドリギ -北欧神話と民間信仰-』
わが国ではあまり馴染みのない話ではあるが、ヨーロッパではクリスマスの飾りとして広く用いられ、北欧ではモミや柊ヒイラギと同じ位…ヤドリギはクリスマスに飾られ、ヨーロッパではオウシュウヤドリギがが使われるらしい。フランスではクリスマス前になると、朝市などでヤドリギのブーケが売り出されていて、それを玄関のドアの上に飾ったりするそうだ。クリスマスにヤドリギの下で女性に出会ったら…キスをしても良い…キスをしなくてはならない…そしてヤドリギの下でキスをした二人は…結ばれ…永遠に別れない…これが北欧のヤドリギ伝説なのだった。クリスマスには目指す相手が通る時間帯に…女性はヤドリギの下にいるらしい…何処の家でもヤドリギが飾られているので…このように昔からヨーロッパ人の生活の中に根をおろしたヤドリギは、よほどポピュラーな植物だったらしく、工芸の分野でもさまざまなデザインで登場する。とりわけヤドリギの「半寄生生活」に儚さや虚しさを見いだしたアール・ヌーヴォー期のアーティスト達には、このモティーフが喜ばれた。
ヤドリギは平和の木でもあったようで…その昔喧嘩をしていても…戦っていても…ヤドリギの下ではキスをしなくてはならない…と。また、ヤドリギの中には春を待つ木の精が住んでいる…とも言われ、大地に根を張っていないのに…冬でも青い葉をたたえているヤドリギを人々は【神の宿る木】とも言っていたようなのだ。神の宿る平和の木…愛の木…ロマンチックな話ではあるが、狙った相手をヤドリギの下で待ち伏せるという話だから、女のしたたかさを言いたかったのかも知れない。

◆ヤドリギ と ヒレンジャク
◆ヤドリギの果実
◆ヤドリギ の viscin組織
◆ヤドリギの花
なかなかの植物ルーム(花*花・flora)

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