

春雨の漁村を歩いた。曲がりくねった路地の奥・・・古い土塀の陰でアケビの花が濡れて光る。アケビといえば幼い頃の記憶しかないけれど、樹上で熟れたアケビなど殆ど見かけることはなかった。ガキどもが喰い頃を待ち切れず、弾ける前に先を競って、もぎ取ってしまうからなのだった。それでも、少しは食べたし、味覚の記憶も残っている。近頃は野鳥も食べないのか、熟れてキレイに弾けたままの姿でぶら下がっているモノをよく見かけるけれど、ここにも
“食い散らかし時代”が影を落としているのかも知れない。アケビの花は雄花と雌花が同じ株に付く雌雄同株である。写真でややピンクがかったがく片のものが雌花で、がく片が白く、紫色の突起が円く球形についた方が雄花。アケビは同じ株の花同士の交配では結実しないと言われている。同株の交配を避け、異株間で交配するコトは遺伝学的には良いことなのだろう。異種間交配を厭わぬアケビ、近親相姦を嫌うのはいいとしても、乱交が過ぎても結実するというのは、それがアケビという植物であったとしても、ヤハリ不道徳とかフリンと言わねばならないのだろうか・・・などと、どうでもいいことを大まじめに哲学するエロボケ老人、“午後の紅茶”なのだった。


【アケビ】
葉は1枚で「小葉」が3枚のモノと5枚のモノがあり、同じ5枚でも大きさやカタチの違うモノがある。
◆ミツバアケビ・・・3枚の小葉をつけ葉の縁が凸凹に波打つ
◆アケビ・・・・・・・・5枚の小葉をつける
◆ムベ(トキワアケビ)・・・5枚のやや大きな小葉をつける常緑で冬もつややかな葉をつける
◆ゴヨウアケビ・・・5枚の小葉をつけ、小葉はミツバアケビと同じように波打つ
◆雌雄同株・・・雄花は小さく数も多い。おしべは丸みがある。雌花は大きくて丙が長い。棒状の雌しべが数本ある
◎花弁のように見えるのは「がく片」
◎ミツバアケビの花(がく片、雄花、雌花)は小さくて濃い紫色や黒っぽい色をしている
◎アケビ(小葉5枚)雌花の中の紅色の突起は全てひとつひとつが子房
◎シロバナアケビ(白い花が咲く)
◎ムベ(小葉5枚)常緑
◎ゴヨウアケビ(小葉はアケビと同じ5枚)花はミツバアケビと同じ紫色、アケビとミツバアケビの雑種◎シロバナアケビとミツバアケビの雑種アケビもある
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
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