

「フキノトウ」という植物が存在するわけではなく、「フキ」の花芽部分をフキノトウというのだが、「フキ」の頭部なので「蕗の頭」という説や、塔の九輪に似ているので「蕗の塔」・・・などの諸説があるけれど、盛りを過ぎることを「トウが立つ」とも言う。フキノトウが伸び、開花する頃になると苦味が増し味が落ちるコトに由来するらしい。 トウが立つどころの騒ぎではない、少しは咲かせた花も散り果てて久しく、タネも蒔き尽くして枯渇寸前のエロボケ老人が残り少なくなった「春」を天ぷらにしてシミジミ味わう「ほろ苦い春」の宵なのだった。

フキノトウは雌雄異株で、雄花は淡黄色、雌花は白色で、食べるとメスの方がまずいらしい。ただ、うろこ状の苞(ほう)に包まれている間は区別なく食べられているらしい。フキノトウといえば、その香りと苦味が特徴。その苦味のもとのポリフェノール類には新陳代謝を促し細胞を活性化させる効果や、肝機能を強化し、だるさや疲労を回復させる効果があるらと言われ、また、香り成分のフキノリドには整腸効果があり食欲を増進させ、せき止め、たん切りなど薬用の効果も高いと言われている。俗に、冬眠から目覚めたクマは一番最初にフキノトウを探して食べるとも言われているようで、長い冬眠からさめたばかりで感覚が鈍っている体を覚醒させ、胃腸の働きを整えて、もりもり食べて元気に動けるようになるための理にかなった行動と言うわけで、クマはよく分っているのである。フキノトウの魅力は、やはり香りと苦味・・・多くはいらない。2,3個を揚げ、塩をチョッピリふりかけるだけで「ほろ苦い春」は味わえる・・・。
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
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