

半年ぶりに白髪岳を歩いた。三連休を控えて駐車場に車は無し、秋色濃い山道を先導するように前を行く犬が現れた。どんどん先に行き姿が見えなくなったのでどこかへ行ってしまったか・・・と思っていたら、尾根筋に出る道に差しかかったら何処からともなく駆け下りてきた。コチラの姿を確認するとまたどこかへ消えた。西に三草山や西国第25番札所清水寺のある御嶽山、東に紅葉真っ盛りの松尾山などを眺めチョットした岩場の上に出るとココからの眺望は最高!急ぐこともなし、ザックを下ろして、コーヒーを入れようと湯を沸かす準備を始めたら、またアイツが現れた。


開いたザックから食い物の匂いでも嗅ぎつけたか、やたら尻尾を振り、愛想をふりまく。一喝してやると尻尾を振りながら腹這いになって動かない。厄介なヤツに懐かれてしまったなぁ・・・声を大きくしてもう一度怒鳴ってやるとアゴを地面に擦りつけながら盛んに尾を振り続け、動こうともしない。山麓の村の飼い犬か・・・素直そうなメス犬でどこか憎めず、ヤツはそのままにして、熱いコーヒーを飲みながら見下ろす里山の秋・・・紅葉した雑木林が朝の光に映える。この秋いちばんの黄葉景色を眼下にコーヒーが美味い・・・これほどゆったりした気分に浸りながらコーヒーが飲めるとは想ってもいなかった。


儲けものの秋景色にノーミソが大きなアクビをしたけれど、ヤツは動かず腹這いのままジッとしている・・・どこか育ちの良さを感じさせる犬なのだ・・・コイツの素晴らしいところは、白髪岳、山中での、私とのスタンスの取り方なのだった。つかず離れず絶妙の距離感を保ちながら最後まで、私についてきたのだけれど、車で帰途につく頃には姿は見えず、天守・五重の奥女中“薄ススキ”が現れた!?否、アイツは“天守夫人・富姫”ではなかったか?・・・ここ数日、“泉鏡花ワールド”にどっぷりと浸かり込み、山歩きで目にするモノがいちいち妖しげに見えたり・・・“鏡花ボケ”がひどい今日このごろなのだった。
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
click!
- 関連記事
-