Aladdin's cock

日かげ いつか月かげとなり 木のかげ・・・山頭火       

秋色・・・はなすすき

ススキ尾花 どこにでもある花、ススキ。“はなすすき”が美しい・・・この花が美しく見える時は得てして幻想的なシーンが多いように思う。逆光線に花穂がキラリ銀色に輝いたり、満月の月明かりにほんのりと浮かび上がるさまなどがソレなのだけれど、普段はなんの変哲もないモノがちょっとした弾みでガラリ一変、妖しげな雰囲気まで醸し出すことはよくあり、植物ではススキがソノ代表格ではないかと思う・・・はなすすき妖変!ファンタスティック!! やはり、あった・・・泉鏡花の播州姫路、白鷺城を舞台にした「天守物語 (てんしゅものがたり) 」があった。鏡花の『天守物語』と「ススキ」の関わりは?・・・といえば、奥女中の名が「薄ススキ」 侍女の名前にも女郎花、萩、葛、撫子、桔梗 などが登場し、“鏡花ワールド”を彷彿とさせている。シロートの下手な講釈よりはコチラ↓(新国立劇場オペラ「天守物語」解説より抜粋、転載させて貰った)をみて貰う方が早い。



  播州姫路〈白鷺城〉の天守に、魔物が棲むという。
物語の始まりで、天守夫人〈富姫〉の侍女たちは唄いつつ、五重の天守から秋草を釣る。白露を餌にして。
・・・・・そうおっしゃる、お顔が見たい、唯一目。……千歳百歳(ちとせももとせ)に唯一度、たった一度の恋だのに・・・・・

・・・・・千草八千草秋草が、それはそれは、今頃、露を沢山(たんと)欲しがるのでございますよ。刻限も七つ時、まだ夕露も夜露もないのでございますもの・・・・・

侍女の〈葛〉は奥女中の〈薄〉にそう言う。

(BOOKRIUM 本のある生活 : 白露――『天守物語』)

◆白露(はくろ)……秋の気配が感じられる頃。大気も冷えてきて、朝夕に露が見えはじめます。秋草が揺れ、虫の音も聞こえます。

◆天守物語は天守の五重から天守夫人の待女たちが 白露 を餌に秋草を釣る 場面からはじまります。その侍女五人の名は桔梗ききょう・女郎花おみなえし・萩はぎ・葛くず・撫子なでしこ、奥女中の名は薄すすき。


あらすじ
 
封建時代の晩秋、播州姫路の白鷺城天守閣。天守第五重の欄干から、麗しい侍女達が白露を餌に釣り糸を垂れ、秋草釣りに興じていると突然、閃光と共に美しく気高き天守夫人・富姫が現れる。姫路城主の騒々しい鷹狩を、嵐を呼んで中止させるために、越後の国の夜叉が池まで出かけていたのだ。そこへ頃合い良く、富姫の妹分で猪苗代亀の城の主・亀姫が、赤面に大山伏の扮装の朱の盤坊、舌が3尺もある舌長姥等を従えて訪問。手土産に姫路城主の兄で、亀の城の主・武田衛門之助の首を渡す。二人が手毬に興じ朱の盤坊、舌長姥は艶やかな侍女達の舞や酒でもてなされていると、鷹狩から帰ってくる行列が見える。亀姫が行列の中の城主秘蔵の鷹を誉めると、富姫はこれを土産の返礼の品に決め、瞬く間に手に入れる。鷹が天守閣へ逃げたと思った家臣は、矢や鉄砲を天守に撃ち込むが、富姫達はものともせず、亀姫の一行は帰路につく。富姫が一人、机に向かっていると、姫路城主に仕える凛々しい鷹匠・図書之助が息を殺して階段を上がってくる。彼は、鷹を逃した科で、城主から切腹の代わりに、恐ろしく誰も行こうとしない天守へ、鷹を探しに行くよう命じられた事を告げる。富姫は、図書之助の清廉さに心動かされ、二度と来てはならないと伝えて彼を生きて返す。ところが、再び天守に現れた図書之助の姿に富姫は恋心を抱く。そして、傲慢で卑怯な人間の世界を捨てて天守に留まるよう説得するが、図書之助は世のしがらみを断ち切れない。仕方なく、播磨守代々の家宝である兜を、天守に来た証拠に持たせて返すが、冤罪を着せられた図書之助は、武士に追われて再び富姫の待つ天守に逃げ込む。富姫と図書之助は、獅子頭のほろに身を隠すが、追手がこの獅子の目を刀で傷つけると、二人も失明する。討手が去った天守で、盲目となった二人は、互いに“愛の死”を覚悟する。そこへ獅子頭を彫った職人・桃六が現われ、再び獅子頭に目を入れる…。
(天守物語)

耽美派の泉鏡花の戯曲を基にしたオペラ

白鷺城に棲む美しい妖怪・富姫と鷹匠・図書之助との幻想的な恋物語。
「もし、『天守』を上演してくれたら謝礼はいらぬ。こちらでお土産をおくるのだが…」と、泉鏡花自ら語っていたほどの自信作「天守物語」は、1917年に発表され、新派劇、映画、歌舞伎など様々な形で上演されてきました。オペラとしては1979年に初演され、現在では日本オペラ不朽の名作「夕鶴」等に続く力作として愛されています。「天守物語」は「夜叉が池」(1913年)と並び、大正の新時代を迎えて円熟期に入った鏡花の戯曲作品で、永井荷風や芥川龍之介ら反自然主義作家の熱烈な支持のもとに、その個性をいかんなく発揮した傑作です。播州姫路の白鷺城に棲む美しい妖怪・富姫と、「千歳百歳に唯一度、たった一度の恋だのに…」といって富姫が身を捧げた、若く凛々しい鷹匠・図書之助との恋物語。この夢幻世界がオペラになる事で、原作の持つ幻想性、官能性がひときわ輝きをもって再現されます。さらにこの作品には、幻想的で美しいばかりでなく、現実世界を見つめる鏡花の厳しい目が光っています。自然を破壊し、傲慢で疑い深く臆病な人間の一面を、天守に棲む美しい妖怪を通して描くことにより、痛烈に批判・風刺しているのです。
(天守物語)







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◆【朗読】・・・天守物語 -1- 泉鏡花 底本: 岩波文庫 
朗読:みさきすずか
 (すゞはらひ)


天守物語
泉鏡花


時  不詳。ただし封建時代――晩秋。日没前より深更にいたる。
所  播州姫路。白鷺城の天守、第五重。
登場人物
天守夫人、富姫。(打見は二十七八)岩代国猪苗代、亀の城、亀姫。(二十ばかり)姫川図書之助。(わかき鷹匠)小田原修理。山隅九平。(ともに姫路城主武田播磨守家臣)十文字ヶ原、朱の盤坊。茅野ヶ原の舌長姥。(ともに亀姫の眷属)近江之丞桃六。(工人)桔梗。萩。葛。女郎花。撫子。(いずれも富姫の侍女)薄。(おなじく奥女中)女の童、禿、五人。武士、討手、大勢。

(泉鏡花 天守物語)


◆すすきみみずく物語(鬼子母神 )





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Tokira

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マイルス・デビスやチャーリー・ミンガスもいいけれど
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ホロリと黄昏れている・・・
時々、照れ隠しに『淫蕩火』を名乗るエロ老人。



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