

植物生態研究室(波田研)
先日、下山時にすれ違った同年代のお嬢さん、Cacoさんに「ネタ切れでblogネタを探しに来た・・・」などと話し、下山後も駐車場近辺でゴソゴソ雑草などを撮っていたら、気を利かせてくれたのか・・・「これヨメナ?かなぁ・・・似てるけどチョット違うかなぁ・・」と、湿らせたティッシュに包んで持ってきてくれたのがコレ・・・秋の野山に咲く野菊の花は数々あれど、ヨメナ、ノコンギク、ヤマシロギク、シラヤマギク、ヤクシソウ、リュウノウギク等々・・・これらの内、シラヤマギクはやや個体数が少ないようで、時折しか見られないとか。花びらの不揃いなところが、素朴で美しい・・・などと勝手なホめコトバが綴られている。林の片隅で、ひっそりと、静けさをたたえて咲くノギクたちは、秋をセンティメンタルに語りかけているようにも見えるけれど、いわゆる、“野菊という名の雑草”なのだった。これはコレは、“野菊の如き君なりき・・・” まるで Cacoさん そのものじゃありませんか・・・とまでは、言ったか言わなかったか・・・ 時を追い 記憶のかすむ 速さかな・・・淫蕩火。
その昔、木ノ下映画・・・“野菊の如き君なりき”を観て妙な感激を覚えた記憶がある。

野菊の如き君なりき
1999/02/06 松竹セントラル3
伊藤左千夫の原作を、木下惠介が昭和30年に映画化。
感傷的な話ですが、泣けます。by K. Hattori
伊藤左千夫の小説「野菊の墓」を、木下惠介監督が昭和30年に映画化したもの。60年ぶりに故郷を訪れた老人が、若い頃の思い出を語るという構成。回想シーンに楕円形の白いマスクを施し、古い写真帳のような構図を作っているのが特徴だ
民子が「どうして私は、政夫さんより年が上なんだろう」と嘆く場面の切なさ。政夫は中学校に通うことで、子供である期間が延長されることが決まっている。対する民子は、否応なしに大人になって行ってしまう……。このままずっと子供のまま足踏みしていたいと願っても、それは許されないのだ。時の流れは、誰にもせき止められない。この映画は老人の回顧譚という構成が取られているため、「月日が人間の気持ちを無視して流れて行く」という無常観が強調されている。政夫と民子が夕焼けを眺める印象的なカットも、「美しい一瞬は永遠には続かない」という象徴的な場面だと思う。
(野菊の如き君なりき)(映画瓦版)
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