
(大阪市とその周辺の蝶)
初秋のチョウ「イチモンジセセリ」は、距離、知名度ともにアサギマダラほどではないけれど、渡りをするチョウとして知られている・・・というのだけれど、そんなことは全く知らなかった。また、他にもヒメアカタテハ、ウスイロコノマチョウなども大きな移動を繰り返していることを初めて知った。 渡りを繰り返す小さなチョウについて少し調べ、拾い集めた情報のカケラを繋ぎ合わせ、まとめてみたらこんなことになる。

幼虫は、稲の葉を食べて育ち、若齢のときは葉先を折り曲げて筒状の巣をつくり、成長が進むと葉を二~三枚寄せ集めて苞のような巣をつくるので、「稲苞虫」あるいは「葉捲クリ虫」とも呼ばれ、葉を食害するだけでなく、葉を綴り合わせるコトで穂が出るのを妨げ、害を与えるイネの害虫として知られ、このチョウを捕らえ糸に縛って飛ばせ、「オニヤンマを釣る」コドモ文化が残っている地方もあるらしい。一方では、豊年虫の別名もあるという。イチモンジセセリの大発生する年は高温で日照りが強いので、稲の育ちが良く豊年になるからだという。
毎年北上を繰り返す・・・北上する蝶としてよく知られているイチモンジセセリやウラナミシジミなど。名古屋あたりでも夏ごろまでほとんど見かけないが、その後急速に数を増し、晩秋まで普通に見られる蝶だと言われている。これらの蝶は、南方より世代を繰り返しながら北上を続け、時には北海道まで到達してしまうこともあるらしい。関東以北では寒さで越冬できず、すべて死に絶えてしまうらしい。そしてまた、翌年、南方より世代を繰り返しながら北上を、毎年繰り返しているというのだ。
アサギマダラがマーキング調査で渡りのメカニズムが少しずつ解き明かされようとしているのに比べて、イチモンジセセリの渡りを調査している研究機関は今のところ殆どないようだけれど、“渡り”について、こんな記述もあった・・・イチモンジセセリの食草は、夏は、ほぼイネに限られ、冬はチガヤ、イヌムギ、オオウシノケグサなど数種の食草だけで大部分の幼虫が越冬するので、冬期、幼虫の食草が生えている場所への移動だったのです。因みに移動する個体は移動当日に羽化した個体で、その距離は大体に於いて100km以内だそうです。
いろんな情報が乱れ飛んでいるようで、いずれの情報も“確かなモノ”と言えるのは、そう多くはないようなのだった。先は、その筋の学者や専門家の奮闘に期待するしかないようだ。
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