

植物生態研究室(波田研)
ママコナの花が咲いていた。下唇の白斑をご飯粒に見立て、和名は「飯子菜」と書き、葉はあるが、半寄生であるという。花の写真を並べてこんな通り一遍の解説らしき受け売り文を書き連ねることに少なからず抵抗を感じている今日このごろ・・・ヘソの曲げついでに「継子」で検索をかけてみたら、こんなん(コンナモノ)が出ました。面白かったのでチョットだけ転載した。
ママコナの仲間(植物図鑑・撮れたてドットコム)
◆継子(ままこ)とは、自分の子で、血のつながりのない子。実子でない子。
仲間はずれにされる者。のけ者。
「手無し娘」
手無し娘の話は東北地方から九州まで広く分布している。先妻の娘を妬んだ継母が、使用人に山へ連れて行って殺すように命じる。しかし使用人は美しい娘を殺す気になれず、両手を切り落として逃がすという筋である。
山梨県の手無し娘では、両手を失った娘が傷の痛みに呻きながら言うのである。
体は動くとも 血はめぐるな
体は動くとも 血はめぐるな
すると娘の腕から吹き出る血が止まった。やがて都にのぼった娘は、空腹のために寺の梅の実を食べようとして見つかり、追い払われるのだ。すると娘はまたこう言う。
花は咲くとも 実はなるな
花は咲くとも 実はなるな
以来その梅の木には実がならなくなったという。娘はさ迷い歩くうち、やがて大店の息子と出会う。手はなくとも娘の美しさと心の優しさに惹かれた息子は、彼女を嫁に迎える。時は過ぎてやがて娘は妊娠し、息子が商用で旅に出た留守に赤ん坊を生む。息子の両親は喜んで、娘の実家と上方にいる息子の両方へ飛脚を立てるが、先に知らせを受け取った継母は、飛脚に酒を飲ませて酔い潰し、「異形の子が生まれたがどうするか」と、息子宛の手紙を書き換える。
偽手紙を受け取った息子は驚くが、「どんな子でも自分の子だから大事に育てるよう」と返事を書いて飛脚に持たせる。ところがこの飛脚が帰りに娘の継母の所へ酒を飲みに寄って泥酔し、その間に継母は息子の書いた手紙を破り捨て、「そんな嫁も子も追い出せ」と書き直す。こうして手無し娘は赤ん坊を背に括り付けられて、婚家を追い出されるのである。
娘は赤ん坊に水を飲ませるために川岸に跪(ひざまず)くが、背の赤ん坊が水へ滑り落ちそうになる。その一瞬に娘の失ったはずの両手がするりと出て、赤ん坊を受け止める。やがて娘は彼女を探していた息子と再会し、子供と共に婚家に帰り幸福を取り戻す。これで継子の運命はハッピーエンドとなるのだが、その後には気味の悪い結末が継母に待っている。その頃、継母はどこからか不思議な歌を聞くのである。
体は動くとも 血はめぐるな
体は動くとも 血はめぐるな
とたんに継母の全身をめぐる血が止まって、彼女は倒れて絶命する。
血に呪いをかけるこの暗い歌といい、両手切断や、失った手がまた生えてくる場面といい、昔話とも思えない即物的な怪奇を感じさせる。どす黒い血流が円環を描くような、輪廻思想が強く漂っている。
(昔話にみる継子いじめ━子殺しの鍋:村田喜代子)
◆最新刊 「ドンナ・マサヨの悪魔」 村田喜代子
↓オモロナイ!写真がイマイチ!・・click!
