

(神戸・六甲山系の樹木図鑑
夜久野高原の、のどかな春景色ををボ~ッと眺めていたら、すぐ前の木に蔓を絡ませたアケビが花を咲かせていた・・・アケビといえば、子どもの頃、里山をよく探し回った記憶があるけれど、何分にもモノ不足の時代とあって食べられるものと聞けば目の色を変えて探し回り、ワルガキどもの間では、熾烈な争奪戦が展開されるのが常だった。当然のこととして低学年のチビどもの口に熟れたアケビが入ることなど、よほどのツキでもない限り先ず無い。運良く蔓にぶら下がるアケビに出くわそうものなら、ハジケる前のまだ堅い実を持ち帰り、ヌカに埋めてみたり、あの手この手で熟したアケビにありつこうと涙ぐましい努力を試みるのだけれど、結果は無為に終わり喰った記憶はない・・・そんな時代から数十年、山歩の途中、パックリとハジけたまま木にぶら下がっているアケビを幾度となく目撃、手を伸ばしてもぎ取り喰ってみたけれど、子どもの頃の思い入れほどには旨いモノでもなかった・・・時代が変われば、野鳥すら喰いに来ないのではないかと思ってしまう・・・。

【アケビ】
葉は1枚で「小葉」が3枚のモノと5枚のモノがあり、同じ5枚でも大きさやカタチの違うモノがある。
◆ミツバアケビ・・・3枚の小葉をつけ葉の縁が凸凹に波打つ
◆アケビ・・・・・・・・5枚の小葉をつける
◆ムベ(トキワアケビ)・・・5枚のやや大きな小葉をつける常緑で冬もつややかな葉をつける
◆ゴヨウアケビ・・・5枚の小葉をつけ、小葉はミツバアケビと同じように波打つ
◆雌雄同株・・・雄花は小さく数も多い。おしべは丸みがある。雌花は大きくて丙が長い。棒状の雌しべが数本ある
◎花弁のように見えるのは「がく片」
◎ミツバアケビの花(がく片、雄花、雌花)は小さくて濃い紫色や黒っぽい色をしている
◎アケビ(小葉5枚)雌花の中の紅色の突起は全てひとつひとつが子房
◎シロバナアケビ(白い花が咲く)
◎ムベ(小葉5枚)常緑
◎ゴヨウアケビ(小葉はアケビと同じ5枚)花はミツバアケビと同じ紫色、アケビとミツバアケビの雑種◎シロバナアケビとミツバアケビの雑種アケビもある
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