

「ヤブカンゾウ」はノカンゾウ等と同じく「萱草」と綴られ、ユリ科でワスレグサ属に分類されている


ノカンゾウと花の色や形がよく似ているが、ノカンゾウが一重咲きなのに対し、ヤブカンゾウは八重咲きで、紅を帯びた橙色のユリに似た花は見るからに熱く、「情熱の花」を想わせる・・・熱い花も一日花で、朝、開花した花も夕方には萎れてしまう運命にあるけれど、野に咲いているのが似合う花でもある。 「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」 自らの女としての煩悩に苦しみながら、それを書き続けた林芙美子の慨嘆でもあるけれど、花は華やかに咲き誇るがゆえに、はかない存在であることを引き合いに出される傾向が強い。短かく咲いて潔く散るのをよしとする日本人の美意識は、パッと咲いて散る桜を最も好むことからも窺われる。ただ、殆どの昆虫が、そのライフ・サイクルを1年としているように、生物の一生の価値は長さでは決まるワケではない。開花は植物の生殖行為であって、セックスが刹那的であり、耽美的であるのは、植物の世界でも変わりないのかも知れない・・・などと空想し、「・・・苦しきことのみ多かりき」というのは、人間の勝手な思い入れに過ぎないのではないかと想ってしまう「情熱の花」の咲く頃・・・この花が咲き始めると、そろそろ梅雨明けも近い。
◆ヤブカンゾウ ユリ科ワスレグサ属=
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↓オモロナイ
!写真がイマイチ
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