
ニワゼキショウ (アヤメ科 ニワゼキショウ属)
植物生態研究室(波田研) 白い花が咲くものと紫の花が咲くものがあり、別名ナンキンアヤメ(南京文目)とも呼ばれるアヤメ科の小さな花で日当たりの良い道端や芝生の中に生え、一日花なのだが次々と咲き、晩春から初夏を彩り、明治時代に観賞用植物として日本へ渡ってきた帰化植物と言われている。日当たりのよいところを好むので曇りや雨の日は萎え、草丈が低く、群生した様子は絨毯を敷き詰めたようでなかなか風情がある。

明らかに雑草ではあるのだけれど、踏みつけて歩いたり、引き抜くのに躊躇させられるような、可憐な花をつけた草を見つけてしまうことがあるけれど、ニワゼキショウはそういった草の代表格ではないかといつも思っている・・・昔、こんなことがあった。それは、著名写真家、A氏の写真展オープニングパーティでのことなのだった。立食パーティーのあと親しい連中20名くらいが二次会へと流れた会場でのこと、生バンド・・・といっても、確かギター2とドラムのトリオだったかと思う・・・が座る小さなステージで漫画家のK氏が司会し、次から次へと歌手気取りで好みの歌を披露していく中で、まだ歌わずにいる黒いドレスの気になる女がいた。かなり艶めかしく気を惹きにかかっているのが見え見えなのだ・・・隣のK氏に
「アノ女は誰?Kさん、ご存知ですか?」と尋ねてみたら
「知らないなぁ・・・」写真家A氏に訊いても
「オレは知らないよ・・・」結局、誰も知らない女が知らぬ間に紛れ込んでいたのだった。プロポーションをクッキリと見せつける薄物ドレスで、細身のカラダをさりげなくクネらせたりするのである・・・私は司会しているK氏に言った
「彼女とデュエットするから紹介して下さい、曲は“銀座の恋の物語”です。よろしく・・・・」と。ドレスの女には告げず、いきなり紹介、さすがに女は臆することもなくステージに上がると私の耳元で
「あたし、バック(後ろ姿)から入りますから・・・よろしく・・・」と注文までつけてくるのだった。イントロが始まり、私が歌い始めると、女は脱いだヒールを右手の指に掛け、歌に合わせ、やや、退廃的ポーズをとりながら剥き出しになった背中から登場・・・このあたりから、さして広くもない会場は熱気を帯び、万雷の拍手と歓声、フラッシュの集中砲火を浴びるコトとなり、数ヶ月後、発売されたA氏の写真集にアノ女がアノ日と同じ姿でありとあらゆるポーズをとり、登場したのを見たけれど、コレは極めて自然な成り行きだったと今も思っている・・・ニワゼキショウ女は憎めン女や。楽しかったなぁ・・・あの時も。
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
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