
みくさ再生古道“9つの炭焼き窯跡コース”を歩いていたら不思議な模様が描かれている木に出くわした。黒い線が複雑に絡み、美しくデザインされているのだった。調べてみたら「ナラタケの菌糸束キンシソク」ということだった。またまた、新たなややこしいモノの出現に頭を悩ませるハメになった。
「菌糸束」とはなんぞや?←より深く知りたいと思われる向きはココをクリックし、ベンキョーして貰うことにして・・・「ナラタケ」は、主に枯れた広葉樹の株や根に菌糸束を伸ばし、それを分解して、栄養にしている木材腐朽菌で、人気のあるキノコであるらしいのです。「木材腐朽菌」・・・なにやらまた難しい名前の出現に頭が痛くなりそうだが、簡単に言えば
「枯れ木のキノコ」のコトなのだった。枯れた木に繁殖し、樹を腐らせ、分解などをする菌糸類で普通は枯れ木の表面には見えず、キノコの形として見えているのは、胞子を飛ばすための菌糸の繁殖器官が見えているので・・・植物で言えば花に該当するものでシイタケやサルノコシカケなどもこの仲間なのだった。食用もあれば、毒性のあるものなどがあり、 ときには、生きた果樹や、作物にもとりついて、病気にしたり、枯らしたりすることもあるのだった。画像の場合はとりついた木が何なのかは解らないけれど、生きた木にとりついた「菌糸束」が、なにかの弾みでその姿が樹皮の表面に現れたというのが正解らしい。
「森の殺し屋」?ナラタケといった記述もあり、なるほど撮影した木は死にかかっていたのか枝が脆くなっていた。菌糸類・・・生き物の不思議に尽きることはないようだ・・・
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以上の記事をエントリーしたところで、当日同行し、菌糸束の撮影時に手伝ってくれたピュアCさんより
「あの時見た木は、椿の木で、しかも上の方には生き生きとした葉っぱまで確認していますが・・・これ如何に?」と連絡が入り、急遽再調査。あれやこれやある中で、最も解り易いのはこれではないかと一部抜粋転載させて貰ったのがコレ
県立広島大学環境学部 森永力
公開講演会「魅力のあるキノコの世界」より・・・
・・・生きたものにつくキノコと死んだモノにつくキノコの仲間には、植物、動物そして菌につくものがある。植物につくものでは、植物の根に寄生し腐らせてしまうものや、マツタケのように共生という形で植物と一緒に生活しているモノもあります。植物の根に寄生するキノコについてですが、ナラタケというキノコがあります。このキノコは林産家にとって非常に厄介なモノで、ときに木を腐らせて森を全滅させます。ナラタケは人工培地で分離し、生育させると培地中に目で見える太い菌糸束を形成します。通常のキノコの菌糸束は5μmほどで、肉眼では見ることができないがナラタケは根状菌糸束と呼ばれる非常に太い菌糸束を形成し、それで植物の根に巻きついて栄養を奪い取り木を枯らせてしまうのです・・・
◆人工培地とは:例えば寒天培地
◆μmとは?環境用語:1マイクロメータ。
μm=1/1000mm=1/1000000mの長さ。
どうもこの辺りの記述が、まるでテキスタイルデザインのような模様、即ち、これが肉眼でクッキリと見ることができる「根状菌糸束」を形成した状態らしいのだが、なぜ樹皮の外に形成されたのかは後日の課題として残ったけれど、この椿の木もほどなく枯れていく運命にあるということらしい。
↓オモロナイ
!写真がイマイチ
!・・
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